(旧)自立生活センター・昭島の日常

東京都昭島市でひっそりと(笑)活動している福祉団体。地域で暮らす障害者の生活サポートや情報提供、移送サービスなどをやっています。

ちょっと宣伝(笑)。

“自立生活センター・昭島、唯一の”と言っても過言ではない物がある。

冊子『介助技術の玉手箱』。




通称『玉手箱』と呼ばれるこの本は、障害者運動・障害者福祉の歴史や、障害当事者のサポートについて、コーディネーターとしての心構えなどの理解編と、介助方法の基礎を多数のイラストで解説した実技編で構成されていて、多くの事業所から介助者研修の副読本として利用していただいている。


何故、この様な本を作成するに至ったか。
そもそものキッカケは支援費制度以前に遡る……。

当時CIL・昭島は、まだ介助派遣事業を行なっていた。
介助派遣では、“当事者主体”、“当事者のニーズに応える介助を”する事を主題においていた。

10人の障害当事者がいれば10通りの、100人の障害当事者がいれば100通りの介助内容がある。
当事者自らが指示し、介助者を“育て”ながらより良い自立生活の場を作り上げていく事を理想としていた。


……とは言え。
車いすを押したり移乗をしたりという基本的な介助内容は、介助者も事前に把握していなければならない。
介助コーディネーターや職員が、介助初心者にその方法を指導するのだが、CIL・昭島ではその指導方法にもバラツキがあった。

基本的な介助技術指導に、レベルの差・伝え方の上手下手があっては宜しくないという事で、介助指導のマニュアルを作ろう!という流れになった。

CIL・昭島内だけで通用する簡単なマニュアルで充分だったハズが、どうせならちゃんと体裁を調えた物にしよう、指導するのは技術だけではなく、指導者として又介助者としての心構え的な事も織り込もう、“当事者からの一言”みたいな事も入れてみようなどと、あれよあれよと話が広がり、最終的に社会福祉・医療事業団(当時)より助成金まで戴いて、『介助技術指導者マニュアル作成事業』として作成したのがこの『介助技術の玉手箱』。
↑この頃から、助成金事業の事業名が長かったのか(笑)。

できあがった玉手箱は、JILに加盟している約120の自立生活センターなどに無料配布した。


手元に残った約50部は、市内のイベントなどで細々と販売していた。
その後配布した事業所からの口コミが広がり、少しずつ認知されていき、色々な方や事業所からの注文が入るようになった。
それに併せて増刷も繰り返してきた。

当初は、介助技術を伝える側(コーディネーター)のためのマニュアルという位置付けだったが、現在は前述の通り介助者研修で使われる事が多いようだ。
技術編のイラストが見易く解り易いためだと思う(ちょっと自画自賛)。



介助技術は日々進化している。
この玉手箱も、2003年の初版発行から、途中にマイナーチェンジをしたけれども、今となっては古い内容になっている。
……にも関わらず、おかげ様で好評を戴き、増刷を重ねて最近11刷目に突入。


興味のある方は、お問い合わせを。

……そろそろ大幅な改訂が必要かな?と思いつつあるのだが。