(旧)自立生活センター・昭島の日常

東京都昭島市でひっそりと(笑)活動している福祉団体。地域で暮らす障害者の生活サポートや情報提供、移送サービスなどをやっています。

中神駅の過去と現在

当事者の日常のK氏の、電車に乗るとか乗らないとかのネタ……。
K氏を始め多くの車いす利用者は、今でこそ自由に電車に乗る事ができているし、バリアフリーと叫ばれて久しいが、果たして実際は?
 

 
このカテゴリーに誰も触れないので、最寄り駅のバリアフリー状況をダラダラと(笑)。

CIL・昭島の最寄り駅は中神駅
駅舎がプラットホームの上階にある橋上駅だ。
今でこそエレベーターが完備されたので利便性は向上したが、数年前までは色々と大変だった。
 

当時は、上り・下りそれぞれのホームには、スロープからで直接行くようになっていた。
中神駅に限らず、駅にエレベーターが設置されていない状況が当たり前だったので、わざわざ写真は撮っていなかった。
 
写真は無いが、大体こんな感じなスロープだった。


 
以下の説明の画像は、過去の写真から。
……もちろんデジカメではないのでアルバムから探して見つけた何枚かは、外出企画の際に撮った“利用者たちの記録”なので、スロープは添え物(笑)。
 

 
北口のスロープは、傾斜は緩やかだが距離が長い。
 


介助者やヘルパーが同行しない単独の方で、手動車いす使用者には、大変そう。
 
 
 

ちょっと見え難いが、スロープ入口には、
『車椅子専用通路』の看板が掲げられている。
 
 
 
 
南口のスロープは、北口とは反対に、距離は短いが傾斜がキツい。 
 


ホーム手前の所で、斜面の角度が変わるので、注意が必要。
 
 
 

階段の裏に隠れているので、
どこから入ればいいのかちょっと戸惑う。
 
 
 
スロープを上がってホームに入るには、インターホンで駅員を呼ばなければならない。
 

自動改札になる前は、改札で他の乗客の対応が
終わった後に駅員がやって来るので、その間に来る
電車を見送らなければならない事もあった。
 
 
 
 
 
 
ちなみに…… 
 

車いすを抱える場合、電動車いすは6人、
手動車いすは4人で対応するのが一般的。 
 
 
常駐する駅員が少ない場合、事前に連絡をしておくか、他の駅から駅員が揃うまで待たなければならないので、時間の余裕を持って行動する必要がある。
この事が、容易な遠出・旅行が妨げられる一因になる場合も……。
 
 
 
 
世の中のバリアフリー化の波を受けて、2008年に中神駅のエレベーター設置工事が完了した。
これで、ホームだけでなく、それまで車いす利用者が単独で行く事ができなかった、自由通路や改札にも行けるようになった。


南口のエレベーターへ続く通路。


以前は西側からしか入れなかったが、現在は東側からも入る事ができる。




右奥に見えるのが、エレベーター。
その横の壁を見ると、ホームまではこれだけの高低差があったというのがよく判る。
 
 

……しかし、電車に乗るためのバリアが解消されたかというと、そうでもない。
エレベーターが完備されても、ホームと電車の間の隙間はそのまま変わらないので、乗り降りには相変わらず駅員の手が必要なのである。
もちろん、単独で乗り降りする車いす利用者もいるけどね(笑)。

 
 

 
K氏の「電車に乗って……(その2)」の補足2をリライトしているので、内容が被っているね(笑)。