(旧)自立生活センター・昭島の日常

東京都昭島市でひっそりと(笑)活動している福祉団体。地域で暮らす障害者の生活サポートや情報提供、移送サービスなどをやっています。

子供とエレベーター

皆様、いかがお過ごしだったでしょうか?
「当事者の日常」担当のKでございます。



先日、自立生活センター・昭島から帰ってきて
自宅のある団地のエレベーターホールに着いた時、
ボタンを押そうとパネルを見ると…

すでに「車イス用のボタン」が押されている状態。
その横では、3~4歳位(推定)の男の子が掲示板を眺めている姿がありました。
(郵便受けを見に行っている様で、お母さんはその場にいませんでした。)

私が「あぁ『この子』が押したんだろうな…」と思っていると…
ガーンという音がして、エレベーターのドアが開く。


少し躊躇したのですが、エレベーターに乗り込むと、
後ろから、泣きそうな声で「□□(男の子の名前)くんが乗るのに…」と聞こえてくる。

幸い、時間にはタップリと余裕があったので(笑)、
車イス用の操作盤を使って、「開」のボタンを押して待つ事する。
男の子は、母親の言いつけを守り(電動車イスが怖い?)
エレベーターの前からピクリとも動かない。

それでも、「乗りたい」という気持ちも強いのか
先程と同じ「□□(男の子の名前)くんが乗るのに…」を繰り返し、
徐々に泣きそうな声になってきている…(汗)

すると「□□ちゃんどうしたの?」とお母さんの声が。

男の子はその声が聞こえた途端、脱兎のごとくエレベーターに足を踏み出した!
お母さんも「乗るの?すいません」と一緒に乗る。(当たり前か…)


自分の降りる階を押しながら私が「何階ですか?」と聞くと
お母さんから「『同じ』なので大丈夫です(11階建ての4階)」との答え。
(失礼ながら、私は全く知りませんでした…)


……こんな風に、相手の事を私が「知らなくても」相手は私の事を「知っている」という状態、私の場合はよくあります。
他にも、新しく知り合った人から「この前(私が本屋に寄った日に)、本屋さんに居ましたよね?」と話しかけられたり…

こういう場面に出会う度に「車イスって目立つんだなぁ」と再確認すると同時に
「何処で、誰が見ているか分からないじゃん!!」と少々恐怖に感じる事があります(笑)。


閑・話・休・題



3/6のこのコーナーでも書いた気もしますが…
(※宜しければそちらもご覧下さい。)

上記の男の子の「□□(男の子の名前)くんが乗るのに…」という気持ち
と~っても良く分かるんです。
彼とって「自分が押して呼んだエレベーター=自分とお母さん(だけ)が乗るエレベーター」
考えていたのだと思います。

私も同じ年の頃「押しボタン式信号」のボタンを自分で押して、信号が変わった時
家族以外の人が横断歩道を渡ったりすると、「ボクが押したのに」と
本気で思っておりました。


子供の「独占欲」ってすごいですねぇ…。



※日頃の行動にも注意しましょう…(笑)





では、また次回  K