4泊5日、車いすでの珍道中
今回の5日間の行程は次の通りです。
2日、事務所を早めに退所させて頂き、いつものように特急あずさに乗り実家へ帰りました。
3日はいつもの定番の撮影ポイントへ行き、いつものようにまずは1枚。
丁度田んぼには水が入り、代掻きをしていたのでそれを取り込んでまた1枚。
最後に五竜岳をバックにして1枚撮りました。
4日は普通にトラブルも無く、高岡に着きました(ここまでは前回経験済みのタイムスケジュールです)。
バスに乗り込もうとしたところ、積んであるスロープ板を出す事が出来ない模様。運転手さんは必死に引き出そうとしています。
よく見れば、ステップの下にある収納場所の隙間が狭く、2つ折りににして収めなければいけないところを3つ折りにして強引に収めていたようです。
運転手さんはズボンを汚してまで取り出したましたが、スロープ板には至る所にサビが付いていました。
きっとほとんど使われて居らず、出発前の点検もしていない事がうかがえました。
そのエリアで撮った写真はこちら。
乗車のために用意されたスロープ板の長い事。
※参考画像:スロープの長さと車両との高さは、大体これと同じくらいでした。
しかも狭い。これは恐怖を感じます。
電動車イスで後ろ向きに降りる事は出来れば避けたいと思うのは、普段から利用している私だけでしょうか。
もっとも切符は早めに確保したのですが、ホテルは1週間前に調べたら高岡、富山はすでに満室で、20分かけて砺波まで行くのは私のせいです。
5日はいよいよ、いわく的場所に向かいます。本来は倶利伽藍駅に行きたいのですが、無人駅+島式ホームなので事前に連絡を入れたところ対応が出来ないという話でした。前の石動駅で降りてタクシーを使う代替を出しておいたのですが、これまた森本駅まで行って折り返してくれとの要請(石動駅は小矢部市の代表駅です)。
北陸本線は普通列車が1時間に1本の割合なので、これまた断念して森本駅にタクシーを呼び倶利伽藍駅まで向かいます。なお、石動で予約したタクシーは、協定で県境を外れて駅に乗り入れる事が出来ないので、キャンセルしました。
森本駅から、頼んであったスロープ付きのタクシーに乗り込み、さてメーターとにらめっこが始まりました。
どんどん上がっていきます。途中でタクシーが止まりました。
どうやら倶利伽藍駅までスロープタクシーを使って行くお客はいないようで、駅の位置が分らない様です。おまけにタクシー無線は圏外ですので通じない様子。
幸いナビが付いていたので検索をして、無事倶利伽藍駅に着きました。
ここの場所はインターネットで調べる事が出来る程有名な場所で、この日は延べ10人程の人が写真を撮っていました。
この時撮った写真は2枚。
無事に撮影が終り砺波に戻りますが、出発前にも、昭島駅を通じて4日と同じ時間の列車に乗って欲しいと言われていました。しかし、ぎりぎりまで撮影をしたいので次の列車に乗る事を宣言しておきました。
砺波駅で降りる事は出来ましたが、どうやら駅員の休憩時間にかかるため調整をして欲しいという希望だったようです。ちなみに駅員に聞くと、今月予約を受けている車イス利用者は3件との事でした。
しかも市の管轄である自由通路にはエレベーターがついているのに、駅構内には無いので2階の自動券売機で切符を買ってから、また自由通路のエレベーターで地上に降り、ホームの柵の鍵を開けて入るという不思議な体験をしました。
でも撮影場所ははっきりしなかったのでロケハンをしながら歩き始めました。実はここも前回訪れていたので、だいたいの地形は分かっています。
最寄りのスーパーで昼食を買い、信号機で地名が判り帰りのタクシーの迎車場所の変更をしました。
そこで撮った写真はこちら。
さて無事に終りタクシーを待つと、所謂普通のタクシーが来るではありませんか。慌てて連絡をしてもらいスロープタクシーを用意して貰いました。
おかげでお土産を買う時間も慌ただしく、高岡駅から帰りの特急の為にホームで待っていたところ、携帯電話に知らない電話番号の着信があり、出てみると朝のスロープタクシーの運転手さんの電話です。
「あの…4時に西高岡駅に待ち合わせをされていますよね。私待っていますが…」
どうやら送迎場所の変更が上手く伝わっていなかったようです。これは私のミスでもあります。ごめんなさい。
さて、今回の日程は普段東京で暮らしていると、思ってもいない場面に遭遇するものだと実感をしました。
P.S.1 後日いつも使っている駅の駅員に砺波駅の時間変更の話をすると「そんなのありえない」と話していました。またこの旅行の事で事務所まで駅員さんが来て貰ってよく話し合いをして頂き、理解をして下さり嬉しく思っています。
P.S.2 最初に地元の駅で提示した日程表を、訪問した北陸地方の駅員は皆持っていましたが、障害者が旅行をする為にその表を求められる事の無いように願っています。
かば